自然界で生きている動物の冬眠について
皆さんは「冬眠」という言葉を聞いたらどのような動物を想像されますか?ほとんどの人がクマを真っ先に思い描くと思います。他にはシマリスやコウモリ、ハリネズミなども冬眠すると言われています。
そしてペットとしても大人気で、多くの人が飼育しているハムスターも実は冬眠するというのをご存じでしょうか。勿論これは自然界に生息しているハムスターの中でも一部の個体だけで、全てのハムスターが冬眠する訳ではないですが。
何故動物は冬眠するのか?
一部の動物は何故冬眠するでしょうか?それには命と大きな関係があるからです。冬というのは自然界に生きる動物にとってはとても厳しい季節です。厳しい寒さは勿論の事、大切な食料となる木の実や植物、そして虫などが少なくなってしまいます。つまり冬に食料を探すのが非常に困難になるため、これらを主食としている熊などは餌が豊富な夏~秋にかけて脂肪を蓄えるのです。
そして冬眠中は極力余計なエネルギーを使わないように体温や、心拍数、新陳代謝を極限まで低下させます。
冬眠中は動物にとっては仮死状態に近い状態のため、冬眠中に天敵に見つかって命を落とすことや、凍死することなどもあるので、実は動物にとっても冬眠は命がけなんです。
飼育されているハムスターが疑似冬眠?
野生のハムスターは元々ヨーロッパからアジアにかけての乾燥地帯に生息しているため、気温の変化にあまり強くありません。ですので日本のように夏は厳しい暑さ、冬は厳しい寒さのような地域には本来生息していないため、家庭でペットとして飼育する場合、室内の温度管理がとても大切になります。
しかし自宅で飼育しているハムスターも冬の寒さに耐える事が出来ず、体温が低下してしまい冬眠してしまう事があります。これは室内の気温だけでなく、ケージ内の環境にも影響する部分もあります。
飼育されているハムスターの場合は「疑似冬眠(低体温症)」という言葉が良く使われます。これは本当に冬眠しているわけではなく、どちらかというと仮死状態に近いです。
ではハムスターはどのような原因で疑似冬眠をしてしまうのでしょうか。
主な原因としては低体温やエネルギー不足があると言われています。日本の冬場は厳しい寒さのため、一般的に室内の気温が15℃以下になってしまうとハムスターの動ぎが鈍くなってしまい、10℃以下になってしまうと身体が冷たくなって疑似冬眠(低体温症)してしまうと言われています。これはハムスターが気温の変化に弱い動物であり気温の低下共に体温が下がってしまい、このような疑似冬眠をおこしてしまうんです。
ハムスターが疑似冬眠しないようにする対策
そこで、可愛いハムスターが疑似冬眠しないように私たちは日頃から気を付けておかないといけません。例えば室内の気温が下がらないように為に、エアコンやストーブなどの暖房器具を使用して、適切な温度に管理してあげる必要があります。
自宅にいる時は常に暖房器具を使用しているので室内の温度が下がる事はないですが、注意しないといけないのが外出時や就寝時など暖房を使用してしない時です。かといって24時間常に暖房を使用するのは費用的にも大きな出費となりますので、中々難しいと思います。
そんな時はケージ内の巣材を普段よりも多めにしてあげる、ケージの中にペット専用に売られている綿や布などをいれてあげる、ケージの下や周りを毛布やタオルで覆って保温効果を高めてあげるなどがあります。
また、今では様々な種類の防寒アイテムが販売されていますが、やはり最もいいのはペット用のヒーターでしょう。ハムスターが就寝しているハウスの下やケージの下にヒーターを引いてあげることで常に暖かい状態を保つ事ができます。電気代も1ヶ月数十円程度と言われているくらいなので、冬場はハムスターが1匹につき1台用意してあげてもいいでしょう。
ハムスターが疑似冬眠した場合の適切な対処法
きちんと防寒対策していたとしてももし万が一ハムスターが疑似冬眠してしまったとき私たちはどのような対処を行えばいいのでしょうか。
可愛いハムスターがまたもとのように元気になって欲しいと願うのは飼い主なら誰でも当たり前の事です。
疑似冬眠の見分け方
まず最初に行って頂くのが疑似冬眠であるかどうかということ。疑似冬眠のときは亡くなったときとことなり、身体の硬直がなく弾力があると思いますので、ご自身の手で触って確かめてください。同じく毛並みの汚れや、目の開閉、ひげの反応などみてみてください。特にひげを触ってみてわずかでも反応があれば生きていますので。
そして最後は呼吸と体温を確認してもらい、手でそっと触れてみると暖かさを感じ取る事ができれば生命活動をおこなっている証拠です。
疑似冬眠の起こし方
疑似冬眠という事が分かった場合ではどのようにして起こしてあげるのがいいのでしょうか。やはり低体温化してしまったものをもとの体温にもどして上げることが最優先です。ですがドライヤーなどを使用して急激に温めてしまうとハムスターにとって大きな負担になってしまい、最悪の場合命を落としてしまうので、注意しましょう。
■部屋全体を温める
エアコンやストーブ、ヒーターなどを使用して冷えた室内を温めてましょう。電気ヒーターを使用する場合はハムスターに温風が直接あたらないように注意しましょう
■手の体温で温める
飼い主さんの手の体温を利用して温めてあげるのもいいでしょう。両手を使って優し包むようにして温めてあげましょう
■ヒーターや湯たんぽなどで温める
ハムスターをタオルでくるんだペット用ヒーターやカイロ、湯たんぽなどの上に載せてゆっくり温めてあげましょう。これらがない場合は人肌に近い温度のお湯を入れたペットボトルでも大丈夫です。ペットボトルを使用する場合は火傷しないような高温をしないように注意しましょう
■ドライヤーで温める
ドライヤーを使用する事は決して間違っているわけではなく、使い方さえ間違えなければ効果的な対処方です。ドライヤーを使用する場合は温風が弱くでる設定にし、50㎝以上離して使用してください。また出来れば最初は直接風をあてずに自分の手にあてるなどして様子をみてあげましょう
これらの対処法でもハムスターが目覚めたあとはエネルギー補給が必要になります。最もいいと言われているのがぬるま湯に溶かした砂糖水です。直接ハムスターが食べやすいようにスプーンなどに入れて口元の近くにもっていってください。
またカロリーの高いひまわりの種や餌やおやつなどもいいので、もし砂糖水を飲まない場合はそれらをあげてみてください。
以上のようにもしハムスターが疑似冬眠しても焦らないできちんと適切な対応をすれば回復するかもしれませんので、飼い主さんは決して諦めないでくださいね。もちろん最も大切な事はハムスターが疑似冬眠しないように日頃から室内の温度管理に気を付けて、ハムスターにとって暮らしやすい環境を整えてあげましょう。