この夏おすすめの展覧会「陶技始末 河井寛次郎の陶芸」
2022年6月18日(土)~
大阪 中之島香雪美術館で企画展「陶技始末 河井寛次郎の陶芸」が始まりました。
開催期間は8月21日(日)まで。河井寛次郎氏と作品が好きな方、陶芸や器に興味がある方にこの夏おすすめの展覧会です。
「さて土は得た。何とこれに挨拶しよう。」
「笑われてもかまわない。一番初心でぶっつかろうではないか。」
大阪メトロ駅構内や公式HPに掲載されているポスターには、このような言葉が書かれています。
河井寛次郎の人柄や手仕事の風合いが感じられるような、躍動感ある筆文字で表現された広告が気になって鑑賞してきましたのでご紹介させてください。
「陶技始末 河井寛次郎の陶芸」展覧会の見どころは?
河井寛次郎は大正から昭和にかけて活躍した陶芸家で、近年の民藝ブームによって注目が高まっている1人。
京都にある河井寛次郎記念館をはじめ、過去にも各地で様々な展覧会が行われてきました。
今回の特別展の見どころは、そうした過去の展覧会で出品歴のない、貴重な未紹介作品が多く展示されていること。
100点の陶芸品が出品され、その中の半数が初めて鑑賞出来る作品!
初出品作にはキャプションや配布リストに印が付けられていて、よく知る方も初見の方も楽しめる展示です。
中之島香雪美術館の展示室は最高スペックの超高透過ガラスが採用されているそうで、器の質感や繊細な表現など、作品がよりクリアに鑑賞できます。
陶芸への知識が無くとも、丁寧な解説が添えられていてわかりやすかったです。
京都で活動されていた河井氏を支援し、深い交流のあった関西の収集家の方々についても紹介されていたりと、関西に馴染みのある方にとっても興味深い展示内容でした。
河井寛次郎の初期~晩年までの作品から、作風や技法の変化に注目
展示は3つの章で構成されています。
◆1章 作風の変換ー陶芸家としての歩みー
◆2章 河井が見た各地の窯業と古陶磁ー陶技始末の執筆ー
◆3章 河井を支えた人々ー関西の支援者・収集家たちー
1章は、前期・中期・後期で区切られ、大正/昭和戦前/昭和戦後の3部として紹介されていました。
当時の歴史背景と人生の歩みを知りながら作品鑑賞を進めると、多様な技法への挑戦や、初期から晩年までの作風の変化に驚きます。
各地の窯場を訪れ、様々な釉薬や技法をとりいれた器の数々。その手仕事を間近でじっくり鑑賞できる、贅沢な展示です。
過去に作品を観たことがあっても、その時の自分の年齢や状況で感じ方が変わっていたり、気になるポイントが違う発見もあり、美術展へ足を運ぶ楽しみでもありますね。
中之島香雪美術館の場所はどこ?
中之島香雪美術館は、中之島フェスティバルタワー・ウエストの4階にあります。
最寄りは大阪メトロ四つ橋線「肥後橋駅」、京阪中之島線「渡辺橋駅」からも直結です。
JR大阪駅からも徒歩15分ほどと近く、川沿いに聳える2つの高層ビルのうち、片方がフェスティバルホール、もう片方が香雪美術館のあるウエストです。
オフィスビルの中にあり、静かな環境で落ち着いた鑑賞が楽しめます。
中之島香雪美術館での次の展示は何?
河井寛次郎展の次は、特別展「伊勢物語 絵になる男の一代記」
2022年10月8日(土)~11月27日(日)開催です。
前期:10月30日(日)まで/後期:11月1日(火)から
1000年以上も愛され、描き継がれてきた波乱万丈の恋物語「伊勢物語」の絵を中心に、特別展示として幻の源氏物語絵巻 初公開もあるようです。絵になる男の一代記、気になりますね。
秋の特別展の次は、企画展「館蔵 刀装具コレクション 武家の嗜好品」
2022年 12月17日(土)~2023年2月26日(日)開催が予定されています。
大阪のアートスポット中之島を楽しもう
大阪の中之島には美術館や文化施設が連なり、アートの街として今大注目のエリアとなっています。
大阪市中央公会堂や大阪府立中之島図書館、日本銀行大阪支店(旧館)など古くからの景観が美しい施設や、現代アートが集まる国立国際美術館、そして2022年2月2日に開館した大阪中之島美術館も話題。
安藤忠雄氏による建築で、館内ぐるりと本棚に囲まれた「こども本の森 中之島」もまた、子供も大人も楽しめる素敵な場所です。
2022年現在休館中の「大阪市立東洋陶磁美術館」も2023年秋頃の開館予定。中国・韓国・日本の陶磁器を専門とした美術館で美しい空間が魅力です。
暑い夏も美術館なら涼しく落ち着いた時間が過ごせますよ。
河井寛次郎展と合わせて、アートに触れる夏の休日はいかがでしょうか。
中之島香雪美術館
特別展「陶技始末―河井寬次郎の陶芸」
6月18日(土)~8月21日(日)まで
月曜休館(祝日の場合は翌火曜)
入場:10時~16時半入場(6月23日、7月21日、8月18日は19時まで)